ワイナリー便り No.10 (ナバーロ・ロペス)
10月初めに弊社扱いのスペインワイン、「Imperio Gran Reserva」、「Vina Garria」の生産者である
「ボデガス ナバーロ ロペス」にて収穫の見学をしてきました。
ワイナリーのある「DOバルデペーニャス」はマドリッドから南に200kmの場所に有り、
スペインのDOの中で2番目に古い生産地です。
ワイン造りの歴史は紀元前までさかのぼるのですが、バルデペーニャスのワインがスペインに
知り渡ったのは16世紀になります。
首都マドリッドのワインの供給源として多くの人に愛飲され、その人気から当時のバルデペーニャスの
ワインには特別な税金が課せられ、 その税金で現在もランドマークとして街内に残る「アルカラ門」、
「トレド門」が建設されました。(写真はアルカラ門)
19世紀にはバルデペーニャスからマドリッドまでワイン列車と呼ばれた汽車が走りよりマドリッドの人々にとってバルデペーニャスのワインは一層身近なものになりました。
また、鉄道によってワインはカディスまで運ばれ、港からフィリピン、キューバ、中米等の海外にも輸出されていました。これらの背景からバルデペーニャスはスペインワインの先駆けといっても過言ではありません。
今回はスペインを代表する赤ブドウ品種のテンプラニージョの収穫を見学してきました。収穫は日光が弱い早朝から午前中にかけて行われます。
スペインでは夏時間を採用しているのでホテルを出発した朝の7時でもまだ暗かったです。
ナバーロロペスでは自社畑での収穫については全て手摘みで行なっています。
ブドウは完熟しており、そのまま食べても甘みが強くとても美味しかったです。この畑のブドウの樹齢は約25年だそうです。
写真の男性がワイナリー社長のドロテオ氏。現在63歳、7歳から毎年収穫をしているそうです。
収穫するチームはスペイン人、モロッコ人、キューバ人など多国籍です